かつて日本女性の素肌は世界一美しいと称賛されていました。
しかし科学的な化粧品の普及によって、そんな言葉は遠い昔のこととなり、 肌トラブルに悩む女性が増え続けています。
「漢萌」は、日本女性の美しい素肌を蘇らせたいという思いを抱いて、古式美容法に従って化粧品を作り続けてきました。
「漢萌」の化粧品は、故、三戸唯裕氏が平安時代の医学書「医心方」や「本草綱目」など、古くから伝わる自然美容法に学んで作り上げたものです。
古来の美容植物である「草根木皮」の「いのち」をそのまま抽出した「漢萌」の化粧品は、素肌が美しくなろうとする働きを活性化させることを目指しています。
千年以上前から受け継がれてきた古式美容法によって、ふたたび現代の女性が、美しい素肌の命の輝きを取り戻すことを「漢萌」は、深く願っています。
「医心方」とは
「医心方」とは、平安時代に書かれた医学書です。食事、健康、美容、医学など、古来の自然療法の知識が集められたもので、日本版「アーユルヴェーダ」ともいうべき書物です。
『漢萌』の化粧品研究のよりどころになったのが、平安時代の医学書『医心方』でした。実は、わが国では、千年も昔に、すでにすばらしい美容文化が出来上がっていたのです。
『医心方』の著者は、当時の医学の第一人者である丹羽頼康。彼は中国「後漢」の時代に帰化した一族の子孫と伝えられています。なかでも興味深いのは、『医心方』には、肌が白くなるという美容法でも、いくとおりもの方法が書かれていることです。
「白く生き生きと光り輝く美しさにする方法」、「キメ細かなしっとりとした白い肌にする方法」、「豊麗で白い肌にする方法」、「清らかな白い肌にする方法」、「濃艶な白い肌にする方法」など、14種類もの美しい肌にする手入れの方法が書かれています。 そのように同じ白い肌でも、多種多様で微妙な美しさの差を見分ける目があったということです。そんな美容法に使われたのは、すべて自然の素材でした。
『医心方』が編纂された同じ時代に『源氏物語』や『枕草子』などが書かれています。華やかな王朝文化のなかですばらしい美容法も発展していたのです。
早くも平安時代から始まる日本古来の美容法とは、「肌を健康にすれば、本来、肌に備わっている美しくなろうとする自然の力が働くようになる」というとてもシンプルな真理が根底にありました。
その真理を『漢萌』では、肌の「自然美肌力」と呼んでいます。
古式の美容法には、肌の上から何かを塗って保湿するという考え方はありません。そうではなく保湿成分を塗らなくても、肌自身が出す水分と皮脂によって保湿できるようになることをめざします。そんな肌を保つために、何百年も試されて残った確かな効果がある自然素材が美容に使われました。
つまり『漢萌』の化粧品がめざすところは、いつも何かをつけて美しく肌を保つというのではなく、肌の自然の力を内部から引き出すということなのです。
古式の美容法では、肌に一番いいのは、生きている化粧品だと考えられています。
生きている化粧品とは、ワインのように年月とともにさらに質が良くなっていく化粧品のことです。そんな生きている化粧品を作るために、『漢萌』では、原料はすべて天然成分、昔ながらの製法を守っています。
『漢萌』で、よく使われる植物は、カンゾウ、オウバク、トウキ、ドクダミ、ヨクイニン(ハト麦)、ケツメイシなど。そのひとつひとつが、何百年も使われ続けて、美容効果が確かめられてきた植物です。
また原料の産地もこだわりを持って選んでいます。同じ草根木皮でも、産地によって、『いのち』の強い弱いがあるからです。長い経験から、オウバクは奈良県産のもの、ヨクイニンは鳥取産、というように、より効果が高い産地のものを選んでいます。
原料が自然のものであることに加えて、『漢萌』では、古式の製法にこだわって化粧品を作っています。効果を引き出すために、昔から煎じたり、蒸したり、浸したりしていた植物は、その通りの昔のやり方を守ります。
『漢萌』では、植物のひとつの成分を取り出して使うのではなく、「草根木皮」丸ごと使うのが一番いいという考え方をしています。
つまり薬草の一部の成分を取り出して使うのではなく、薬草の『いのち』を丸ごと取り入れて、人間の弱った『いのち』を回復させるという考えによるものです。
そのため長い時間をかけて、「草根木皮」を煎じ続け、濃縮し、抽出したエキスを作ります。
製法においてとくに驚かされるのは、ほかにはない発酵熟成という考え方。古式の化粧品は、早いもので半年、長いものでは10年、15年かけて熟成させます。それは成分が年月とともに微細になり、肌にやさしくなり、なじみやすくなるからです。
また原料を漬け込んで発酵させる際には容器もこだわりを持って選び、常滑の甕を使っています。
原料選びから、製法、そして発酵熟成と、『漢萌』の化粧品は惜しみない手間と長い時間をかけて作られたものなのです。
それはすべて、美しい素肌を保つ化粧品を作りたいという思いから来ています。